未払退職金の立替払いをスムーズに進められた破産事例

業種 遊技機製造業
従業員数 4名
負債額 約3億2000万
債権者数 約20名

業績の悪化

災害による多額の損失の発生と、それを填補するための借入の増大、景気の悪化や人気遊技機の推移による売上げの減少

 

処理の内容

 依頼者の会社と代表者が破産した。相談時、会社の資金が既に非常に少なくなっていたことから、受任後直ちに業者を手配して、依頼者の所有の商品や機械類の売却を進めると共に、売掛金の回収を積極的に行って申立費用及び従業員への解雇予告手当の支払原資を準備した。
 
その結果、給与及び解雇予告手当は支払えたが、退職金を支払う原資はなかったことから、労働者健康安全機構に対する未払退職金の立替払請求書と退職金規程等の資料を準備して管財人に引き継ぐことによって、未払退職金の立替払い手続をスムーズに進められた。
 
 また、管財人と十分なコミュニケーションを取りながら交渉することで、通常認められにくい代表者親族取締役についても、未払役員報酬の立替払いを受けることができた。
 
 また、申立直近における代表者親族への返済行為について、事前の内容を調査・検討の上、申立時に十分な説明を行った結果、非常に少額での和解に成功した。

 

ポイント

 廃業後は、当事務所が全ての窓口となり、債権者に説明等を行ったため、特段混乱も強いクレームも生じることなく手続きを終了することができた。
 
受任後直ちに活動を開始して売掛金その他の財産の換価・回収を行ったことで、従業員に対する当面の給与・解雇予告手当を支払うことができ、立替払いについても当事務所で出来る限りの十分な資料を引き継ぐことで、従業員への迷惑を最小限に抑えることが出来た。
 
 また、親族への直近の返済行為など、問題とされることの避けられない事情を十分に事前に聞き取っておき、申立時に十分な理論武装をして適切な説明を尽くすことで管財人との良好な関係を築き、交渉による和解的解決を可能にした。
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