運送業

概要

業種 運送業
従業員数 0名
負債額 約2億
債権者数 約40名

業績の悪化

 売上の減少から経営状態が悪化し、複数の金融機関その他からの借入でまかなっていたが、一部の債権者から仮差押、訴訟提起、担保権の実行等の実力行使を受けたことから、事業を継続できなくなった。
 その後、運送に使用していた車両を別業者に譲渡し、事実上会社を休眠状態としていたが、代表者個人への複数の債権者からの請求を受け、破産申立に至った。

処理の内容

 会社と代表者が破産した。既に事実上の廃業状態となってから期間が経過していたので、廃業当時及びその後の資産状況、車両その他の資産の譲渡の状況を調査した上で、申立の際にできるだけ詳細に報告を行った。また、廃業の前後に協力してくれた知人の業者との間で、不透明な資金等のやりとりが認められたことから、これらについても調査した上で、できるだけ詳細に報告を行った。
 代表者については、自宅を知人の会社に買い取ってもらって賃貸してもらうことで、自宅に住み続けられるようにできたことから、その経緯を詳しく管財人に報告し、疑義の生じないように手続を進めた。
 さらに、前妻との離婚時に名義移転した資産があり、否認対象行為として返還を求められる恐れがあったことから、名義移転の経緯とその使途(必要な支出に費消されたこと)を資料と共に報告することで、最終的に問題なしとの判断を得られた。

ポイント

既に事実上の廃業状態となって期間が経過している事案であったため、管財人に疑義をもたれないよう、詳細な報告をすることを心がけた。弁護士の専門的意見に基づかずに既に行われてしまった過去の行為については、事後的に詳細を調査し、できる限り理論武装した上で、丁寧な報告を行うことで、最終的に管財人の理解を得られることができた。

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